神宮「だけ」じゃない~神宮徴古館・美術館・農具館~

伊勢といえば伊勢神宮。その伊勢神宮にゆかりのある博物館が3つもあることをご存知ですか?伊勢志摩サミットが開催され、注目を集めていた伊勢の博物館へ行ってきました。

 

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◆神宮徴古館◆
徴古館では、伊勢神宮で執り行われている祭事の紹介や、神々への奉納品が公開されています。目を引くのは華やかな装具で、これは現在のアクセサリーにあたるものです。 飾り宝石の付いた太刀、悪いものを払い清めるための弓矢や鉾などは、実際の式年遷宮で使用されたものです。本来、神様と宮司の方しか目にする機会はないのですが、非常に貴重なものであるので、一部を資料として公開しているそうです。
圧巻だったのが、実際に神様のお食事処として使われる御饌殿(みけでん)の一部が建物内に保存されていたところです。社殿の階段は板を継ぎ合わせるのではなく、1本の木から彫り出して作られているとのこと。全て手作業で行われているというのが驚きです。
館員の方による展示ガイドもあり、神宮では塩も敷地内で自給自足しているというお話を聞くことができます。

 

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◆神宮美術館◆
美術館には式年遷宮を記念して献上された美術品が納められています。神宮の風景を描いた絵画や彫刻の他、伊勢神宮からインスピレーションを受けた芸術家の作品も展示されています。額や展示ケースに入ったものの他、廊下や中庭に置かれているものもあります。間近で見ることができるので、迫力に息を呑んでしまいました。
中庭から続く庭園は『四季のこみち』と名付けられ、四季の植物が植えられています。ご自宅が近いという方にお話を聞いたところ、 冬咲きの椿が多いので、 秋から冬の寒さが厳しい時期が一番の見頃だそうです。
神宮美術館は作品の質やアーティストのアイディアを守るため、写真撮影だけでなくペンの使用も禁止となっています。ぜひ足を運び、実際の作品を目にしてみてください。美術館では作品ごとのポストカードも販売されています。

 

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◆神宮農業館◆
農業館では、神宮と周辺での農業・漁業・養蚕についての展示がされています。
古来より伊勢神宮では、衣食住のすべてを自給自足してきました。現在もそれは変わらず、神宮の内部と近隣の地域からの奉納品で神様への供物を調えているそうです。そのため、伊勢を中心とした地域の農業・産業の発展が進んだといわれています。
特に目を引くのが、セミクジラの背骨を展示しているところです。背骨ひとつが女性の腰までの高さがあるクジラに、生身で挑んでいたからこそ、貴重な品として神様に献上したのかもしれません。
祭儀の際の衣装に使われる絹糸も、神宮内で調達されています。現在に至るまで皇室で行われている養蚕も、式年遷宮の際には奉納されるそうです。
蚕の病害模型や水生植物の模型など、当時の農業・産業を記録したものが展示されています。とてもリアルで本物と間違えてしまう出来なのですが、いずれも70年以上前に製作されたものだそうです。
すべて回り終えた後は、おはらい通りへ移動してお昼を食べました。
その時の記事がこちらです。→ゑびや * 伊勢神宮 内宮 おかげ横丁~おはらい通り  あわせてご覧ください 。
おはらい通りからおかげ横丁は、縁日のような活気にあふれています。

okage_2食べ歩きのできる屋台や地酒を味わう人、出店で遊ぶ人、お土産屋さんをのぞく人 、全員が思い思いに楽しんでいます。

松坂牛のコロッケです。手頃なお値段で、揚げたての本格的な味が堪能できます。

 
歩けない主人の代わりに伊勢神宮を参拝し、ご利益を持ち帰ったという「おかげ犬」のお土産店がありました。手ぬぐいやタペストリーなどの他、おみくじが付いた「おかげ犬」のマスコットがあります。

実は、「伊勢神宮は神様に日頃の感謝を捧げるための場所である」として、未来のことを占うおみくじは設置されていないそうです。その分、参道では「おかげ犬」や干支のマスコットにおみくじがついたものが多く並んでいます。

賑やかだけどどこか懐かしい雰囲気のある参道を、ゆっくり歩いてみてはいかがでしょうか。

 

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